Updated on 2024/02/28

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TSUKAMOTO TARO
 
Organization
Graduate School of Medicine Department of Clinical Medical Science Lecturer
School of Medicine Department of Medical Science
Title
Lecturer
Affiliation
Institute of Medicine

Position

  • Graduate School of Medicine Department of Clinical Medical Science 

    Lecturer  2023.07 - Now

  • School of Medicine Department of Medical Science 

    Lecturer  2023.07 - Now

Degree

  • 医学博士 ( Osaka City University )

Papers

  • Deep learning-based diffusion tensor image generation model: a proof-of-concept study

    Tatekawa H.

    Scientific reports   14 ( 1 )   2911   2024.02

  • 症例 傍咽頭間隙から発生した小児の脱分化型脂肪肉腫の1例

    田中 里可子, 立川 裕之, 山本 祐輝, 大石 賢弥, 塚本 太朗, 松野 舞衣, 角南 貴司子, 三木 幸雄

    臨床放射線   68 ( 10 )   987 - 991   2023.10( ISSN:00099252

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  • 症例 頭蓋底から上位頸椎にかけて発生した骨内神経鞘腫の1例

    大植 智史, 下野 太郎, 森迫 拓貴, 辻尾 希実, 大谷 暢之, 塚本 太朗, 酒井 峻介, 三木 幸雄

    臨床放射線   68 ( 10 )   981 - 985   2023.10( ISSN:00099252

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  • 頭蓋底から上位頸椎にかけて発生した骨内神経鞘腫の1例

    大植 智史, 下野 太郎, 森迫 拓貴, 辻尾 希実, 大谷 暢之, 塚本 太朗, 酒井 峻介, 三木 幸雄

    臨床放射線   68 ( 10 )   981 - 985   2023.10( ISSN:0009-9252

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    症例は30代男性で、10年前より自覚していた右後頸部痛の悪化を主訴とし、画像所見で右頭蓋頸椎移行部に腫瘤性病変を認めた。臨床所見、血液検査所見、画像所見より骨内神経鞘腫や骨内髄膜腫を疑って腫瘍摘出術を行い、病理所見より神経鞘腫と診断し、C1椎体由来の骨内神経鞘腫を最も疑った。今までに、脊椎発生の骨内神経鞘腫の報告は45例で、C1レベルで発生した症例の報告は2例と極めて稀である。

  • 傍咽頭間隙から発生した小児の脱分化型脂肪肉腫の1例

    田中 里可子, 立川 裕之, 山本 祐輝, 大石 賢弥, 塚本 太朗, 松野 舞衣, 角南 貴司子, 三木 幸雄

    臨床放射線   68 ( 10 )   987 - 991   2023.10( ISSN:0009-9252

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    症例は12歳男児で、左頬部腫脹を主訴とした。穿刺吸引細胞診や生検では診断できず、造影CT・MRI所見より多形腺腫、神経鞘腫、横紋筋肉腫、炎症性筋繊維芽細胞腫を疑った。腫瘤摘出術を行い、免疫組織化学染色でCDK4およびMDM2が陽性であったことより脱分化型脂肪肉腫と診断した。術後5年現在、再発や転移は認めない。本例は傍咽頭間隙から発生した脱分化型脂肪肉腫で、脂肪成分が僅かであったため画像所見で診断できず、免疫組織化学染色により診断を得られた。

  • 症例 高分化乳頭状中皮腫瘍に多嚢胞性腹膜中皮腫を合併した1例

    雪本 真代, 島﨑 覚理, 小林 亜衣, 須浪 毅, 福田 勝彦, 橋本 重夫, 塚本 太朗, 二ノ井 照久

    臨床放射線   68 ( 8 )   819 - 824   2023.08( ISSN:00099252

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  • 高分化乳頭状中皮腫瘍に多嚢胞性腹膜中皮腫を合併した1例

    雪本 真代, 島崎 覚理, 小林 亜衣, 須浪 毅, 福田 勝彦, 橋本 重夫, 塚本 太朗, 二ノ井 照久

    臨床放射線   68 ( 8 )   819 - 824   2023.08( ISSN:0009-9252

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    症例は50代女性で、単純CTにて大網と腸間膜に多発する結節性病変と子宮背側の腫瘤性病変が偶発的に見つかり、精査のために当院消化器内科に紹介された。単純MRIでは子宮背側の病変は分葉状でT1強調像では骨格筋と同程度の低信号、T2強調像ではモザイク状の高信号を示し、大網と腸間膜の結節はT1強調像低信号、T2強調像で高信号を示し嚢胞性病変と考えられた。大網と腸間膜の嚢胞性病変と子宮背側の病変は画像上では類似性が乏しく独立した病変とも考えられたが、一元的には腹膜播種や腹膜癌が鑑別に挙がり、診断目的に腹腔鏡下で生検されることになった。子宮背側の病変は組織学的に乳頭状の組織増生を認めることや免疫染色の結果から、腫瘍の大半を占める充実部は高分化乳頭状中皮腫瘍(WDPMT)であり、腫瘍内部に散見される嚢胞は多嚢胞性中皮腫(MCPM)とされた。大網と腸間膜に散見された嚢胞もMCPMとされ、腫瘍内部だけでなく大網や腸間膜にもMCPMを合併したWDPMTと診断された。

  • Imaging of pituitary tumors: an update with the 5th WHO Classifications—part 2. Neoplasms other than PitNET and tumor-mimicking lesions

    Tsukamoto T.

    Japanese Journal of Radiology   41 ( 8 )   808 - 829   2023.08( ISSN:18671071

  • Imaging of pituitary tumors: an update with the 5th WHO Classifications—part 1. Pituitary neuroendocrine tumor (PitNET)/pituitary adenoma

    Tsukamoto T.

    Japanese Journal of Radiology   41 ( 8 )   789 - 806   2023.08( ISSN:18671071

  • Brain temperature remains stable during the day: a study of diffusion-weighted imaging thermometry in healthy individuals

    Horiuchi D.

    Neuroradiology   65 ( 8 )   1239 - 1246   2023.08( ISSN:00283940

  • 特集 臨床MRIを基礎から知る−さまざまな角度からMRIの魅力に迫る− [頭部領域] 下垂体

    塚本 太朗, 三木 幸雄

    臨床画像   39 ( 13 )   68 - 72   2023.04( ISSN:09111069

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  • Improved reproducibility of diffusion tensor image analysis along the perivascular space (DTI-ALPS) index: an analysis of reorientation technique of the OASIS-3 dataset

    Tatekawa H.

    Japanese Journal of Radiology   41 ( 4 )   393 - 400   2023.04( ISSN:18671071

  • Improved reproducibility of diffusion tensor image analysis along the perivascular space(DTI-ALPS) index: an analysis of reorientation technique of the OASIS-3 dataset(タイトル和訳中)

    Tatekawa Hiroyuki, Matsushita Shu, Ueda Daiju, Takita Hirotaka, Horiuchi Daisuke, Atsukawa Natsuko, Morishita Yuka, Tsukamoto Taro, Shimono Taro, Miki Yukio

    Japanese Journal of Radiology   41 ( 4 )   393 - 400   2023.04( ISSN:1867-1071

  • phase difference enhanced MRIとアミロイドPETの相関性 Alzheimer病患者と正常対照者による研究(Correlation between Phase-difference-enhanced MR Imaging and Amyloid Positron Emission Tomography: A Study on Alzheimer's Disease Patients and Normal Controls)

    Takita Hirotaka, Doishita Satoshi, Yoneda Tetsuya, Takekawa Hiroyuki, Abe Takato, Itoh Yoshiaki, Horiuchi Daisuke, Tsukamoto Taro, Shimono Taro, Miki Yukio

    Magnetic Resonance in Medical Sciences   22 ( 1 )   67 - 78   2023.01( ISSN:1347-3182

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    Alzheimer病(AD)の大脳皮質中アミロイド-β沈着はアミロイドPETにより評価されるが、アミロイド-β関連鉄は位相差強調画像化法(PADRE)で検出される。本報ではPADREイメージングの低強度領域と、11C-Pittzburg compound Bを用いたアミロイドPET(11C-PiB PET)集積との相関性について検討した。2015年1月~2018年4月にかけ、11C-PiB PET検査を受けたAD患者8例(後向きに3例、前向きに5例)と年齢をマッチさせた健常対照者10例を対象に、楔部、楔前部、上前頭回(SFG)、上側頭回(STG)のROIを自動セグメント化した。視覚的評価による4点スケール法や体積の半定量評価(低強度領域の体積百分率)から、各ROIのPADREイメージングにおける低強度領域を評価し、アミロイドPETでは各ROIの平均SUV比(SUVR)を算出した。PADREイメージングにおける4点スケール法とアミロイドPETのSUVR間、体積の半定量評価とSUVR間におけるSpearman相関係数を評価した結果、楔前部では全例にPADREイメージングによる4点スケール法とアミロイドPETのSUVR間で有意な正相関が同定された。また、楔部では、全例にPADREイメージングの半定量評価による体積の百分率とアミロイドPETのSUVR間で、有意な正相関が認められた。以上より、アミロイド-β増強PADREイメージングは、特に楔部や楔前部ではアミロイドPETのSUVR予測に有用と考えられたことから、アミロイド沈着検出によるAD診断への適用が期待された。

  • The Association of Metabolic Brain MRI, Amyloid PET, and Clinical Factors: A Study of Alzheimer's Disease and Normal Controls From the Open Access Series of Imaging Studies Dataset

    Matsushita S.

    Journal of Magnetic Resonance Imaging   2023( ISSN:10531807

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  • 症例 上肢に発生した骨化性線維粘液性腫瘍の1例 Reviewed

    大浦 達史, 塚本 太朗, 大戎 直人, 桑江 優子, 竹内 真規子, 馬場 玲亜, 大谷 暢之, 三木 幸雄

    臨床放射線   67 ( 10 )   1103 - 1106   2022.10( ISSN:00099252

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  • 上肢に発生した骨化性線維粘液性腫瘍の1例

    大浦 達史, 塚本 太朗, 大戎 直人, 桑江 優子, 竹内 真規子, 馬場 玲亜, 大谷 暢之, 三木 幸雄

    臨床放射線   67 ( 10 )   1103 - 1106   2022.10( ISSN:0009-9252

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    症例は40歳代男性で、緩徐に増大する右肘部皮下の腫瘤にて紹介受診した。腫瘤は可動性良好で熱感や圧痛はなく、単純X線、CTでは右上腕内側やや尺側の皮下に2cm大の石灰化病変を認めた。MRIではT2強調像、STIR像で高信号、T1強調像で等信号を示す腫瘤の内部に石灰化と思われる低信号領域を認め、骨化性線維粘液性腫瘍や石灰化上皮腫などが鑑別に挙げられた。切除生検の病理組織所見では短紡錘形の細胞が一様に束状、シート状に増殖し、病変辺縁に骨形成がみられ、一部に脂肪成分を疑う領域を認めた。免疫染色ではS-100、CD10、α-SMAが陽性、GFAP、デスミン、AE1+AE3が陰性より、骨化性線維粘液性腫瘍と診断して追加広範切除術を行い、術後6年の経過観察で再発や転移は認めない。本症例では石灰化上皮腫との鑑別に苦慮したが、部位や年齢、性別が鑑別に有用であった。

  • Frequency and imaging features of the adjacent osseous changes of salivary gland carcinomas in the head and neck region

    Horiuchi D.

    Neuroradiology   64 ( 9 )   1869 - 1877   2022.09( ISSN:00283940

  • 症例 中年の延髄に発生したdiffuse midline glioma,H3 K27-alteredの1例 Reviewed

    小谷 賢太郎, 下野 太郎, 中条 公輔, 田代 茜子, 塚本 太朗, 大森 文子, 大植 智史, 三木 幸雄

    臨床放射線   67 ( 7 )   713 - 717   2022.07( ISSN:00099252

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  • 中年の延髄に発生したdiffuse midline glioma,H3 K27-alteredの1例

    小谷 賢太郎, 下野 太郎, 中条 公輔, 田代 茜子, 塚本 太朗, 大森 文子, 大植 智史, 三木 幸雄

    臨床放射線   67 ( 7 )   713 - 717   2022.07( ISSN:0009-9252

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    症例は50歳代女性で、1年ほど前にめまいを自覚し近医受診したが、原因不明で経過観察されていた。半年ほど前にめまいの増悪、右足の疼痛・しびれ、後頸部痛が出現した。MRIで延髄上部背側~下部やや右側より正中に、内部に小嚢胞を伴う腫瘤性病変を認めた。腫瘤はT2強調像とFLAIR様で高信号、T1強調像で低信号、拡散強調像とADC mapでは軽度高信号を呈していた。腫瘤内部に部分的な淡い造影増強効果を認めたが、腫瘤の周囲浮腫はほとんど認めなかった。正中後頭下開頭生検術を施行したところ、延髄は腫脹し、白色調を呈していた。病理組織所見では不整な桿状ないし類円形の核を有する星細胞様細胞がび漫性に増殖していた。GFAP免疫染色で一部陽性、Olig2免疫染色で多くの細胞が陽性、Nestin免疫染色では陰性であった。遺伝子解析ではH3 K27M変異を認めた。以上の所見から、diffuse midline glioma, H3 K27-alteredと診断した。放射線治療目的で他院に紹介となり、その後の経過は不明である。

  • 腸間膜原発神経内分泌癌の1例

    倉本 玲亜, 竹内 真規子, 大浦 達史, 塚本 太朗, 木村 健二郎, 大澤 政彦, 三木 幸雄

    臨床放射線   66 ( 9 )   949 - 953   2021.09( ISSN:0009-9252

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    症例は50歳代女性で、腹痛を主訴に近医受診し腹部腫瘤を指摘された。腹部単純CTでは、胃下方背側、膵尾部腹側に5cm大の境界明瞭な腫瘤を認めた。dynamic CT動脈相での造影効果は弱く、門脈相、平衡相にかけて漸増性に増強した。また、腹部MRIでは、腫瘤はT1強調像で全体に低信号で、内部に出血を疑う線状の高信号域を認めた。T2強調像では中等度信号と高信号が混在し、T2強調像で中等度信号を呈する部位が拡散強調像で高信号を示した。腫瘤下方のT2強調像での高信号域は拡散強調像で低信号であり、嚢胞成分と考えられた。全身検索で他臓器腫瘍やリンパ節転移はなく、腸間膜原発の消化管間質腫瘍や肉腫、神経内分泌腫瘍、転移性腫瘍などが考えられ、開腹手術が施行された。大網を切開すると、腫瘍は横行結腸間膜前葉に覆われており、網嚢に突出していた。周囲組織との癒着はなく、周囲腸間膜を切離し腫瘍は摘出された。腫瘍内には出血や嚢胞成分を認め、壊死はみられなかった。免疫染色ではsynaptophysin(+)、chromogranin A(-)、CD56(-)、Ki-67 index 17%、核分裂像17/10 HPFであった。神経内分泌癌、large cell typeと診断された。術後、年単位の経過観察で再発や転移はみられていない。

  • 両側錐体路に異常信号をきたした橋本脳症の1例

    田中 里可子, 下野 太郎, 寺山 英作, 三野 俊和, 武田 景敏, 塚本 太朗, 佐々木 扶実, 三木 幸雄

    臨床放射線   66 ( 7 )   707 - 711   2021.07( ISSN:0009-9252

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    40歳代女性。当院受診の約1年前から意識障害を伴う強直間代性痙攣を繰り返すようになり、抗痙攣剤で加療されていたが痙攣発作を繰り返し、他院に複数回救急搬送されていた。痙攣の原因精査と加療目的で当院に紹介された。意識清明であったが、HDS-R 12/30点、MMSE 18/30点、FAB 7/18点と認知機能の低下を認めた。Babinski反射とChaddock反射が両側に出現しており、錐体路症状が陽性であった。血液検査で甲状腺機能の異常は認めず、抗甲状腺抗体も陰性であった。頭部MRIで両側側脳室周囲白質と左側皮質下白質、両側内包後脚から大脳脚の錐体路に沿ってFLAIR像および拡散強調像で高信号域を認めた。10ヵ月後に施行した頭部MRIでは、この間無治療であったにもかかわらず、初回MRIで認めた白質病変は縮小しており、拡散強調像における高信号域も全体的に初回より淡くなっていた。このことから自己免疫性脳炎を疑い、ステロイドパルス療法を行ったところ症状は改善した。抗NAE抗体が強陽性を示し、ステロイド療法への反応性が良好であったことと合わせて橋本脳症と診断した。

  • 高齢者に発症した星芽腫の1例

    茂木 祥子, 下野 太郎, 佐々木 扶実, 中条 公輔, 塚本 太朗, 皆見 勇人, 田代 茜子, 三木 幸雄

    臨床放射線   66 ( 6 )   605 - 608   2021.06( ISSN:0009-9252

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    症例は80歳代女性で、約1年前からの認知機能の低下を家族から指摘された。近医にて頭部CTを撮像したところ、右側頭葉から前頭葉にかけての腫瘤性病変を指摘された。腫瘤辺縁や内部に線状や点状のT1強調像で高信号の領域を認め、CTでの高吸収の領域と部分的に一致していたが、これらの領域は出血か石灰化か判断困難であった。腫瘤周囲の脳実質の浮腫は軽度であった。画像所見と年齢から、high grade gliomaの可能性が高いと考えられた。診断目的で開頭生検術を施行したところ、摘出検体の病理組織所見では乳頭状に増生し、血管周囲性偽ロゼット状配列がみられ、核異形、核分裂像が認められた。免疫染色の結果と合わせて星芽腫と診断された。放射線治療とテモゾロミドを用いた化学療法を行い腫瘍は縮小したが、星芽腫の治療開始8ヵ月後に肺炎により死亡した。

  • MRIで髄鞘化遅延所見を認めた7ヵ月男児の18番染色体長腕欠失症候群の1例

    佐々木 扶実, 下野 太郎, 瀬戸 俊之, 塚本 太朗, 大浦 達史, 岡橋 沙美, 田中 里可子, 三木 幸雄

    臨床放射線   65 ( 9 )   1039 - 1044   2020.08( ISSN:0009-9252

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    症例は生後7ヵ月男児で、風邪症状のため近医を受診した際に筋緊張低下と成長・発達の遅れを指摘され、当院紹介となった。精査目的に行った頭部MRIで髄鞘化遅延が疑われた。画像所見などから、Pelizaeus-Merzbacher病や18q-症候群をはじめとする髄鞘化遅延所見を呈する疾患が考えられた。FISH解析では18qサブテロメア領域の欠失が確認された。高精度分染法では遠位端欠失del(18)(q23)もしくはq23にほかの染色体が転座した派生染色体add(18)(q23)の可能性が疑われた。そのためアレイCGH解析を行い、核型は46,XY,der(18)t(3:18)(q29:q23)であった。両親を含めた欠失・重複部位のFISH解析で3番染色体長腕と18番染色体長腕の不均衡転座によるde novoの18q-症候群であると診断された。1歳1ヵ月時に臨床症状の精査目的に入院となり、その際、発達遅延とともに右耳介低位、鼻根部が低いこと、テント状口といった顔貌の特徴やパラシュート反射がみられないことが指摘された。

  • 前頭蓋底発生脊索腫様髄膜腫の1例

    大浦 達史, 下野 太郎, 塚本 太朗, 森迫 拓貴, 桑江 優子, 倉本 玲亜, 竹内 均, 三木 幸雄

    臨床放射線   65 ( 6 )   571 - 575   2020.06( ISSN:0009-9252

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    症例は20歳代男性で、約3年前から鼻閉感、1年前から眼球突出を自覚していた。6ヵ月前より倦怠感と眼窩部痛が出現して徐々に増悪し、数日前より頭痛が出現した。画像所見から、前頭蓋底部発生の富血管腫瘤と判断し、孤立性線維性腫瘍/血管外皮腫、髄膜腫、可能性は低いものの嗅神経芽細胞腫を鑑別に挙げた。栄養血管である両側中硬膜動脈、顎動脈の一部をコイルおよびエンボスフィアにより塞栓し、後日に腫瘍摘出術を施行した。腫瘍は易出血性であり、2回に分けて全摘出した。摘出検体の病理組織所見では比較的豊かな好酸性類上皮~紡錘形の胞体を有する細胞が分葉状や束状、渦状に増殖していた。核は類円形で比較的均一で異型は乏しく明らかな核分裂像はみられなかった。また、一部に好塩基性の粘液性基質の沈着がみられたことから脊索腫様髄膜腫と診断された。

  • 頭蓋内外に複数の病変を認めたサルコイドーシスの1例

    光山 容仁, 下野 太郎, 塚本 太朗, 松島 央和, 後藤 剛夫, 岡橋 沙美, 佐々木 扶実, 三木 幸雄

    臨床放射線   65 ( 6 )   567 - 570   2020.06( ISSN:0009-9252

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    症例は40歳代男性で、約6ヵ月前より頭痛が出現しており、脳MRI検査で頭蓋内に腫瘤性病変を指摘されたため当院紹介となった。左小脳テントに沿って腫瘤を認め、単純CTで石灰化はみられず高濃度を呈し、MRIのT2強調像で低信号、T1強調像で等信号、拡散強調像で低信号、造影T1強調像で比較的均一に強い造影増強効果を認めた。診断目的に側頭筋生検が施行された。側顔筋膜は一見正常であったが小さな結節状の硬結を触れ、筋膜下の側頭筋内にも多数の小さな結節状の硬結を触れた。病理所見では筋肉内やその周囲の軟部組織にLanghans型の巨細胞を伴う類上皮肉芽腫が数珠状に形成されていた。病理診断はサルコイドーシスであった。FDG-PET/CTが行われ、両側肺門リンパ節の腫大、Th10レベルの脊柱管内の結節を認め、いずれの病変にもFDG集積がみられ、サルコイドーシス病変であると診断した。

  • 松果体部乳頭状腫瘍の1例

    吉増 有紗, 下野 太郎, 諸岡 慧, 桑江 優子, 雪本 真代, 塚本 太朗, 三木 幸雄

    臨床放射線   65 ( 3 )   271 - 275   2020.03( ISSN:0009-9252

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    40代男性。受診の1ヵ月前から頭がぼんやりとする感じが出現し、数日前から物忘れと霧視が出現した。初診時、意識清明で軽度うっ血乳頭を認めた。頭部CTで第3脳室後方に16×9mmの腫瘤性病変を認めた。内部は軽度低吸収、辺縁は高吸収で、松果体あるいは手綱交連と思われる石灰化が腫瘤の前方に存在した。頭部MRIで腫瘤の形態は一部分葉状であり、腫瘤によって四丘体が後方へ圧排されていた。T1強調像で内部に高信号部分を伴う等信号腫瘤を認め、T2強調像で内部は高信号、辺縁優位の低信号を呈し、T1等信号部分に著明な造影増強効果を認めた。ADC mapでは拡散は軽度亢進しており、磁化率強調像で著明な低信号を呈した。これらの所見から閉塞性水頭症を伴う松果体部腫瘤と臨床診断し、確定診断目的に腫瘍生検を行った。病理組織所見は小型裸核状から短紡錘形の腫瘍細胞が不明瞭な乳頭状あるいは不規則に増殖し、まれに核分裂像を伴い、Ki-67 indexは4~5%であった。一部に乳頭状ととれる構造がみられたことから松果体部乳頭状腫瘍と診断した。定位放射線治療を行い、腫瘍は画像上消失し、以降5年間再発は認めていない。

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MISC

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