2024/05/23 更新

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ゴトウ ワタル
後藤 航
GOTO WATARU
担当
大学院医学研究科 臨床医科学専攻 講師
医学部 医学科
職名
講師
所属
医学研究院

担当・職階

  • 大学院医学研究科 臨床医科学専攻 

    講師  2024年04月 - 継続中

  • 医学部 医学科 

    講師  2024年04月 - 継続中

取得学位

  • 博士(医学) ( 大阪市立大学 )

論文

  • Clinical verification of the relationship between serum lipid metabolism and immune activity in breast cancer patients treated with neoadjuvant chemotherapy

    Goto W.

    European Journal of Medical Research   28 ( 1 )   2   2023年12月( ISSN:09492321

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  • Impact of oral statin therapy on clinical outcomes in patients with cT1 breast cancer

    Takada K.

    BMC Cancer   23 ( 1 )   224   2023年12月

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  • The Long Term Result of Rhomboid Flap Reconstruction for Locally Advanced Breast Cancer

    Miura T.

    Gan to kagaku ryoho. Cancer & chemotherapy   50 ( 2 )   245 - 247   2023年02月( ISSN:03850684

  • [The Long Term Result of Rhomboid Flap Reconstruction for Locally Advanced Breast Cancer].

    Miura T, Goto W, Takada K, Asano Y, Morisaki T, Kashiwagi S, Takashima T, Hirakawa K, Ohira M

    Gan to kagaku ryoho. Cancer & chemotherapy   50 ( 2 )   245 - 247   2023年02月( ISSN:0385-0684

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  • 局所進行乳癌に対するRhomboid Flapを用いた原発巣切除の長期成績

    三浦 拓也, 後藤 航, 高田 晃次, 浅野 有香, 森崎 珠実, 柏木 伸一郎, 高島 勉, 平川 弘聖, 大平 雅一

    癌と化学療法   50 ( 2 )   245 - 247   2023年02月( ISSN:0385-0684

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    乳癌手術における広範囲の皮膚欠損部を閉鎖する手技の一つとして,横転皮弁の応用型であるrhomboid flap法を当科では採用しており,その治療成績について報告する。対象は2020年7月~2021年3月にかけてrhomboid flap法を併用して原発巣切除を施行した乳癌症例5例であり,短期成績および長期成績について検証した。創感染2例,皮弁虚血で2例を認め,術後在院日数中央値は9日と,単純縫縮可能症例と比較して長期間に及ぶ傾向にあった。また,観察期間中に再発を認めたのは1例のみであり,無増悪生存期間中央値は332日であった。rhomboid flap法の術後合併症は様々な工夫により制御可能であり,簡便かつ短時間に広範囲の皮膚欠損を修復できる手技の一つとして有用であると考えられた。(著者抄録)

  • がん遺伝子パネル検査が治療方針に寄与した両側乳癌の1例

    加藤 きみ佳, 森崎 珠実, 高田 晃次, 後藤 航, 柏木 伸一郎

    日本臨床外科学会雑誌   84 ( 2 )   265 - 268   2023年02月( ISSN:1345-2843

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    がん遺伝子パネル検査が治療方針の決定に寄与した1例を経験したので報告する.59歳,女性.左乳房の湿疹を自覚し前医を受診,皮膚浸潤を伴う左乳癌が疑われ紹介となった.精査にて右乳腺にも乳癌が認められ,両側乳癌と診断された.右側が浸潤性乳管癌cT1N1M0 stageIIA(Luminal HER),左側が浸潤性乳管癌 cT4N3M0 stageIIIC(Luminal)であった.ここで化学療法(ドセタキセル+ペルツズマブ+トラスツズマブ)を施行したところ,腫瘍縮小を認めたために手術に至った.術後1年,頸椎および胸椎に骨転移再発を認めたために治療を変更,その後6ヵ月目に肝転移が認められた.そこで,肝生検を行いサブタイプの再確認のうえで,再度治療を変更した.治療効果を認めたが,有害事象のため約6ヵ月で継続困難となった.ここで,がん遺伝子パネル検査(FoundationOne)を行ったところ,BRCA2遺伝子の生殖細胞変異が確認された.本検査については,新たな治療の可能性につながるために積極的に実施するのが望ましいと考えられた.(著者抄録)

  • Prognostic Impact of Smoking on Bevacizumab Combination Chemotherapy for Advanced Breast Cancer

    Takada K.

    Anticancer Research   43 ( 2 )   849 - 856   2023年02月( ISSN:02507005

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  • Eribulin Treatment Promotes Re-expression of Estrogen Receptor in Endocrine Therapy-resistant Hormone Receptor-positive Breast Cancer Cells

    Goto W.

    Anticancer Research   43 ( 2 )   603 - 611   2023年02月( ISSN:02507005

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  • Clinical Verification on the Predictors for Febrile Neutropenia in Breast Cancer Patients Treated With Neoadjuvant Chemotherapy

    Goto W.

    Anticancer Research   43 ( 1 )   247 - 254   2023年01月( ISSN:02507005

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  • Factor Analysis of Intraoperative Bleeding Loss and its Impact on Prognosis in Breast Cancer

    Takada K.

    Anticancer Research   43 ( 1 )   191 - 200   2023年01月( ISSN:02507005

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  • がん遺伝子パネル検査が治療方針に寄与した両側乳癌の1例

    加藤 きみ佳, 森崎 珠実, 高田 晃次, 後藤 航, 柏木 伸一郎

    日本臨床外科学会雑誌   84 ( 2 )   265 - 268   2023年( ISSN:13452843 ( eISSN:18825133

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    <p>がん遺伝子パネル検査が治療方針の決定に寄与した1例を経験したので報告する.59歳,女性.左乳房の湿疹を自覚し前医を受診,皮膚浸潤を伴う左乳癌が疑われ紹介となった.精査にて右乳腺にも乳癌が認められ,両側乳癌と診断された.右側が浸潤性乳管癌 cT1N1M0 stage II A (Luminal HER),左側が浸潤性乳管癌 cT4N3M0 stage III C (Luminal)であった.ここで化学療法(ドセタキセル+ペルツズマブ+トラスツズマブ)を施行したところ,腫瘍縮小を認めたために手術に至った.術後1年,頸椎および胸椎に骨転移再発を認めたために治療を変更,その後6カ月目に肝転移が認められた.そこで,肝生検を行いサブタイプの再確認のうえで,再度治療を変更した.治療効果を認めたが,有害事象のため約6カ月で継続困難となった.ここで,がん遺伝子パネル検査 (FoundationOne<sup>®</sup>)を行ったところ,<i>BRCA2</i>遺伝子の生殖細胞変異が確認された.本検査については,新たな治療の可能性につながるために積極的に実施するのが望ましいと考えられた.</p>

    DOI: 10.3919/jjsa.84.265

  • The Effect of Smoking on Endocrine Therapy for Stage IV Hormone Receptor Positive Breast Cancer

    Takada K.

    Anticancer Research   42 ( 8 )   3937 - 3946   2022年08月( ISSN:02507005

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  • アベマシクリブ起因性肺障害治療中に肝膿瘍を併発した1例

    菰田 あすか, 柏木 伸一郎, 河野 祐子, 石原 沙江, 後藤 航, 浅野 有香, 田内 幸枝, 森崎 珠実, 野田 諭, 高島 勉, 平川 弘聖, 大平 雅一

    癌と化学療法   49 ( 1 )   100 - 102   2022年01月( ISSN:0385-0684

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    アベマシクリブの重大な有害事象として薬剤性肺障害がある。症例は64歳、女性。左乳癌にて手術を施行し、pT2N0M0、stage IIA、Luminal Aであった。術後8年、CTにて左肺S8、S9区域に約1cm大の肺転移が出現した。アベマシクリブおよびレトロゾールの併用療法を行い、治療効果は部分奏効(PR)が得られた。投与後1年、肺転移巣は縮小維持も両下肺野に多発する間質影の出現が確認された。薬剤性肺障害(Grade 1)と診断し、アベマシクリブ休薬およびステロイド治療を開始した。プレドニゾロン30mg/日の投与で発症後3ヵ月のCTにて間質影は改善傾向であったが、肝右葉S8区域に肝膿瘍が認められた。プレドニゾロンの漸減を進めるとともに、アベマシクリブを200mg/日に減量して再開したところ肺障害は瘢痕化、また肝膿瘍は消失した。再発後18ヵ月、PRを維持し治療継続している。今回われわれは、アベマシクリブ起因性肺障害治療中に肝膿瘍を併発した1例を経験したので報告する。(著者抄録)

  • 骨・軟骨化生を伴う乳癌と膵体部癌の重複癌に対して術前化学療法後に同時切除した1例

    中西 紘一, 後藤 航, 石原 敦, 田内 潤, 柏木 伸一郎, 天野 良亮, 久保 正二, 大平 雅一

    癌と化学療法   48 ( 13 )   2005 - 2007   2021年12月( ISSN:0385-0684

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    症例は78歳、女性。左乳房腫瘤を主訴に当院を受診した。超音波検査で左乳腺C区域に48mmの乳腺腫瘤と腋窩リンパ節腫大を指摘され、針生検で浸潤性乳管癌とリンパ節転移の診断であった。造影CT検査で門脈浸潤を伴う30mmの膵体部腫瘤が指摘され、EUS-FNAで腺癌を認めた。左乳癌および切除可能境界膵体部癌の同時性重複癌と診断し、術前化学療法としてgemcitabine+nab-paclitaxel療法を施行した。効果判定は乳癌がSD、膵癌がPRで治癒切除可能と判断し、脾合併膵体尾部切除術、門脈・胃十二指腸動脈合併切除再建術、左乳房全摘術および左腋窩リンパ節郭清術を行った。病理組織検査で骨・軟骨化生を伴う乳癌および膵中分化型腺癌の診断であった。術後補助療法としてfluorouracil+epirubicin+cyclophosphamide療法を施行、現在無再発で経過している。(著者抄録)

  • 乳腺吸引式組織生検におけるBD EleVationの使用経験

    石原 沙江, 柏木 伸一郎, 河野 祐子, 菰田 あすか, 後藤 航, 浅野 有香, 田内 幸枝, 森崎 珠実, 野田 諭, 高島 勉, 平川 弘聖, 大平 雅一

    癌と化学療法   48 ( 13 )   1734 - 1736   2021年12月( ISSN:0385-0684

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    乳腺腫瘤に対する質的診断では針生検(CNB)や穿刺吸引細胞診(FNAC)などが広く行われている。海外では吸引式乳腺組織生検(VAB)を質的診断の第一選択とする場合も多く、その使い分けは臨床的課題となっている。VABによる組織生検の利点は、治療前の組織情報を獲得するために十分な組織量を採取することで、正確な確定診断が可能となることである。一方で、穿刺後の血腫形成や太い穿刺針による侵襲など、患者ストレスが生じることも懸念される。昨今、本邦においてもVABにおける新たなデバイスとして、BD EleVationが使用可能となり注目されている。このデバイスは単回穿刺での複数の検体採取や、鋭利なニードルチップによるスムーズな穿刺が得られるだけでなく、軽量化され安定した把持が得られる。本デバイスの新たな技術革新は患者ストレスの軽減に寄与する可能性もあり、今後の使用成績が期待される。当施設におけるVABにおけるBD EleVationの使用経験を概説する。(著者抄録)

  • 乳腺原発腺様嚢胞癌の1例

    後藤 航, 永森 瑞城, 山越 義仁, 埜村 真也, 高島 勉, 大谷 博, 大平 雅一

    癌と化学療法   48 ( 13 )   2033 - 2035   2021年12月( ISSN:0385-0684

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    症例は53歳、女性。右乳腺腫瘤触知を主訴に当科を受診した。超音波検査では右C区域に12.5×10.3×8.4mmの低エコー腫瘤を認めた。針生検による組織診断では充実性および篩状構造を形成する異型細胞を認め、浸潤性乳管癌または腺様嚢胞癌が疑われた。CTでは明らかなリンパ節転移や遠隔転移を認めなかった。cT1cN0M0、Stage IAのトリプルネガティブ乳癌と診断し、右乳腺部分切除術およびセンチネルリンパ節生検を施行した。摘出標本の病理検査では、いわゆる腺様嚢胞パターンを示す異型細胞が認められ腺様嚢胞癌と診断した。センチネルリンパ節転移は認められなかった(pT1cN0M0、Stage IA、ER/PgR/HER2=-/-/1+)。術後補助療法は行わず、術後1年間無再発生存中である。(著者抄録)

  • Clostridium histolyticumのコラゲナーゼ注射によるDupuytren病患者の健康関連QOLの改善(Collagenase Clostridium histolyticum Injection Therapy Improves Health-related Quality of Life in Patients with Dupuytren's Disease)

    Kuboi Takuro, Tajika Tsuyoshi, Endo Fumitaka, Goto Wataru, Nakajima Ichiro, Hasegawa Satoshi, Nakajima Daisuke, Hosokawa Takafumi, Chikuda Hirotaka

    Progress in Rehabilitation Medicine   6   1 - 9   2021年

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    Dupuytren病患者14名(女性2名、男性12名、平均69.5歳)にClostridium histolyticumのコラゲナーゼ(CCH)を注射し、臨床的・心理社会的効果を調べた。指骨関節の動く範囲を、治療前と治療6ヵ月後に測定した。また治療前と治療後に、老年期鬱尺度短縮板・日本語板(GDS-J)で鬱状態を、Hand 10で手の健康状態を、EuroQol-5-dimension-3-lebelの日本語版で健康関連QOLを評価した。その結果、CCH注射で中手指骨関節の伸展と近位指骨関節の伸展が有意に改善した。EuroQol指数スコアとEuroQolビジュアルアナログスケール(VAS)は、CCH注射前後に有意差が認められた。GDS-Jスコアの変化とHand 10スコアの変化は有意に正相関した。CCH注射によるGDS-Jスコアの変化とEuroQol指数スコア/EuroQol VASスコアの変化に有意な負相関が認められた。Dupuytren病患者に対するCCH療法は健康関連QOLを改善し、鬱状態の改善の程度は手の健康と健康関連QOLの改善の程度と関連すると考えられた。

  • PD-L1(SP142)陽性肺癌・乳癌重複癌に対してアテゾリズマブ併用療法が奏効した1例

    浅野 有香, 柏木 伸一郎, 河野 祐子, 孝橋 里花, 藪本 明路, 石原 沙江, 後藤 航, 田内 幸枝, 森崎 珠実, 野田 諭, 高島 勉, 平川 弘聖, 大平 雅一

    癌と化学療法   47 ( 13 )   1741 - 1743   2020年12月( ISSN:0385-0684

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    症例は56歳、女性。右乳房腫瘤を自覚し近医を受診、精査加療目的にて当院紹介となった。乳腺超音波検査にて右乳腺C領域に約5cm大の腫瘤を認め、針生検にて右乳癌(浸潤性乳管癌、ER陰性、PgR陰性、HER2陰性、Ki-67高発現)との診断に至った。CT検査では、右乳腺腫瘤、右腋窩リンパ節腫大、肝腫瘍、縦隔リンパ節腫大および肺腫瘍が認められた。肺腫瘍に対して気管支鏡下生検を行い、原発性肺癌との診断を得た。また、骨シンチグラフィでは右大腿骨近位部に溶骨性変化が認められた。治療前診断は、肺腺癌、cT2a、N2/3、M1b/1c(HEP、OSS)、Stage III A/B or IVA/B(PD-L1陽性)、右乳癌、T4b、N2、M0/1(HEP、OSS、LYM)、Stage IIIB or IV triple-negative(PD-L1陽性)の重複癌であった。右乳癌に対して局所出血コントロール目的にて手術(単純乳房切除および腋窩リンパ節郭清術)を施行し、その後に全身化学療法(アテゾリズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル)を開始したところ、部分奏効が得られた。今回、PD-L1(SP142)陽性肺癌・乳癌重複癌に対してアテゾリズマブ併用療法が奏効した1例を経験した。(著者抄録)

  • 軸椎転移を来した進行乳癌の1例

    河野 祐子, 後藤 航, 柏木 伸一郎, 浅野 有香, 孝橋 里花, 石原 沙江, 田内 幸枝, 森崎 珠実, 野田 諭, 高島 勉, 小野田 尚佳, 平川 弘聖, 大平 雅一

    癌と化学療法   47 ( 13 )   1807 - 1809   2020年12月( ISSN:0385-0684

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    症例は59歳、女性。左乳癌に対して左乳房切除術および腋窩リンパ節郭清術を施行した。最終診断はpT2N1M0、Stage IIB、ER強陽性、PgR陰性、HER2陰性であった。補助内分泌療法を施行していたが、1年3ヵ月後に左胸壁再発を認めたため局所切除術および放射線照射を施行した。再発手術より9ヵ月後、呼吸困難と頸部痛を主訴に救急搬送となり、精査の結果、乳癌頸椎転移による軸椎歯突起骨折および頸髄の圧迫を認めた。早期にC1-C2固定術を施行したが、全身状態の増悪を来し、固定術より39日後に死亡した。乳癌脊椎転移のうち脊髄圧迫症状を有する症例では、治療介入のタイミングを逸すると不可逆的な脊髄障害に至るためoncologic emergencyとして治療前診断を勧め、迅速に全身療法を開始することが望まれる。(著者抄録)

  • 固形癌DICに対する遺伝子組換えヒトトロンボモジュリン療法における全身性炎症性マーカーの臨床的意義

    藪本 明路, 柏木 伸一郎, 浅野 有香, 河野 祐子, 孝橋 里花, 石原 沙江, 後藤 航, 田内 幸枝, 森崎 珠実, 野田 諭, 高島 勉, 平川 弘聖, 大平 雅一

    癌と化学療法   47 ( 13 )   1939 - 1941   2020年12月( ISSN:0385-0684

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    背景:近年、担癌患者の末梢血の好中球・リンパ球比(NLR)、血小板・リンパ球比(PLR)、リンパ球・単球比(LMR)などが全身性炎症性反応を評価する指標として、種々の癌腫において報告されている。一方で、遺伝子組換えヒトトロンボモジュリン製剤(rTM)の固形癌DICに対する有用性が散見されるようになった。本研究では、固形癌DICに対するrTM療法における全身性炎症性マーカーの臨床的意義を検討した。対象と方法:DIC症例に対してrTMを投与した固形癌患者63例を対象とし、NLR、LMR、PLRとDIC離脱率および28日生存率との相関を確認した。結果:DIC離脱率との検討では、LMRで相関はなく(p=0.655)、低NLR症例や低PLR症例では有意に離脱率が高かった(p=0.037、p=0.024)。さらに28日生存率との検討においてもLMRでは相関はなく(p=0.632)、低NLR症例や低PLR症例では有意に28日生存率が高かった(p=0.046、p=0.014)。結語:NLRおよびPLRは固形癌DICに対するrTM療法において、DIC離脱率や28日生存率の予後予測マーカーとして有用性が示唆された。(著者抄録)

  • 右外腸骨動静脈合併切除、血行再建を行いR0切除し得た局所進行虫垂癌の1例

    田嶋 哲三, 日月 亜紀子, 西居 孝文, 青松 直撥, 米光 健, 菊池 拓也, 福井 康裕, 後藤 航, 西村 潤也, 西尾 康平, 櫻井 克宣, 玉森 豊, 久保 尚士, 前田 清

    癌と化学療法   47 ( 13 )   2311 - 2313   2020年12月( ISSN:0385-0684

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    症例は46歳、男性。2ヵ月前からの右下腹部痛を主訴に受診した。造影CT検査で虫垂から腹壁に連続する30mm大の腫瘤を認め、慢性虫垂炎または虫垂腫瘍が疑われたが確定診断に至らず、腹腔鏡下虫垂切除術を施行した。術中の迅速病理診断では悪性所見は認めなかったが最終病理診断で虫垂癌と診断され、右外腸骨動静脈および腹壁に腫瘍が残存した。化学療法を計13ヵ月間施行後、PET-CT検査で局所に限局した異常集積のみで遠隔転移を認めなかったため、初回手術後20ヵ月で開腹回盲部切除、D3リンパ節郭清、外腸骨動静脈および腹壁、大腰筋合併切除、大腿動脈-大腿動脈バイパス術を施行し、R0手術し得た。(著者抄録)

  • エリブリン併用によるペルツズマブ・トラスツズマブ再投与が有用であった再発HER2乳癌の1例

    孝橋 里花, 柏木 伸一郎, 河野 祐子, 藪本 明路, 石原 沙江, 後藤 航, 浅野 有香, 田内 幸枝, 森崎 珠実, 野田 諭, 高島 勉, 平川 弘聖, 大平 雅一

    癌と化学療法   47 ( 13 )   2230 - 2232   2020年12月( ISSN:0385-0684

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    HER2陽性再発乳癌の初期治療は、ペルツズマブ+トラスツズマブ+ドセタキセルが第一選択とされている。しかしドセタキセルは、有害事象の発症も少なくない。症例は48歳、女性。左乳房腫瘤にて受診、精査にて左乳癌(T1N0M0、Stage I、Luminal A)との診断に至った。乳房温存手術およびセンチネルリンパ節生検を施行し、術後は残存乳腺への照射およびタモキシフェンによる補助療法を行った。術後3年6ヵ月に胸壁再発を来したため局所切除を施行した。ここでHER2陽転化が確認されたため、フルオロウラシル、エピルビシン、シクロホスファミド(FEC)およびパクリタキセル+トラスツズマブを開始した。トラスツズマブ単独投与11 cycle目に肝転移が確認され、ペルツズマブ+トラスツズマブ+ドセタキセルへと変更、最良効果のPRが得られた。その後T-DM1へ移行、5 cycle投与し最良効果はSDであった。ここで肝転移が増悪し、ペルツズマブ+トラスツズマブ+エリブリンへレジメン変更を行った。重篤な有害事象も認めず、肝転移は縮小しPRとなり、現在は20 cycleにて投与を継続している。(著者抄録)

  • Sorafenib投与後に肝切除を施行した門脈腫瘍栓合併多発肝細胞癌の1例

    高台 真太郎, 金沢 景繁, 木下 正彦, 濱野 玄弥, 西尾 康平, 村田 哲洋, 清水 貞利, 菊池 拓也, 米光 健, 白井 大介, 登 千穂子, 田嶋 哲三, 後藤 航, 三浦 光太郎, 前田 清

    癌と化学療法   47 ( 3 )   502 - 504   2020年03月( ISSN:0385-0684

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    症例は76歳、男性。初発肝細胞癌(HCC)に対し2015年10月肝前区域切除、S3部分切除を施行した。術後2ヵ月目に肝S4、S6にHCCを認め、肝動脈塞栓療法(TACE)を施行するも、1ヵ月後に肝外側区域にHCCを認め、肝動注療法(TAI)を施行した。TAI 1ヵ月半後に腫瘍マーカーの著明な上昇(AFP16,710ng/mL)と門脈腫瘍栓を伴う多発HCCを認め、TACE不応と判断した。2016年6月sorafenibの投与を開始した。内服4週目にGrade 3の全身倦怠感、食思不振を認め休薬したが、その後腹水が出現し、全身状態は悪化した。積極的な治療は困難と考え、緩和治療となった。sorafenib休薬15ヵ月後、全身状態の改善がみられCTを施行したところ腫瘍は著明に縮小し、腫瘍数も減少、門脈腫瘍栓も消失していた。遠隔転移も認めず、全身状態も保たれていることから肝部分切除を施行した。肝切除術18ヵ月後の現在も病勢制御が得られている。(著者抄録)

  • 巨大食道脂肪腫に対する胸腔鏡下摘出術 1症例報告(Successful removal of a giant esophageal lipoma by thoracoscopic enucleation: a case report)

    Goto Wataru, Sakurai Katsunobu, Kubo Naoshi, Tamamori Yutaka, Maeda Kiyoshi, Ohira Masaichi

    Surgical Case Reports   6   1 of 5 - 5 of 5   2020年01月

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    症例は69歳女性で、1ヵ月前から嚥下困難が続いていた。身体所見に異常はなく、胸部CTで中部・下部食道に10×7cmの粘膜下腫瘤が認められた。腫瘍は低吸収性で脂肪組織を特徴としており、内視鏡検査では軟性で食道管腔への到達は容易であった。また、FDG-PETではFDG集積のみられない脂肪組織様腫瘤がみられ、腫瘍マーカーは正常範囲内にあった。以上の所見から左食道脂肪腫と診断し、ビデオ補助下胸腔鏡下摘出術を行う方針とした。腫瘍は食道壁の左側に局在していたが、巨大であり食道の胸腔右側への移動が生じていたため、右側経胸部アプローチを採用した。右食道壁に縦切開を施して食道管腔を露出、腫瘍を周囲粘膜と筋組織から分離し、食道壁に穿孔を生じることなく摘出を完了した。肉眼所見では高度被膜化された黄色かつ軟性の腫瘤であり、組織病理学的にび漫性成熟脂肪組織が認められ、食道良性脂肪腫との診断に矛盾しないものであった。術後は徐々に経口摂取を開始し、36日目に退院となった。以降、症状の再発は認めていない。

  • エリブリン化学療法によりBiology変化を来した進行乳癌の1例

    浅野 有香, 柏木 伸一郎, 孝橋 里花, 高田 晃次, 後藤 航, 石原 沙江, 田内 幸枝, 森崎 珠実, 野田 諭, 高島 勉, 小野田 尚佳, 平川 弘聖, 大平 雅一

    癌と化学療法   46 ( 13 )   2330 - 2332   2019年12月( ISSN:0385-0684

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    進行乳癌の治療において、全生存期間(OS)benefitを有する薬剤選択肢は限定されている。エリブリンは国際第III相試験でOS延長が認められた薬剤であるが、癌微小環境調整作用がその機序にかかわっているものと考えられている。一方で、治療に伴うbiology変化はbreast cancer subtype discordanceとして知られている。今回、エリブリン化学療法によりbiology変化を来した進行乳癌の1例を経験したので報告する。症例は54歳、女性。左乳房にしこりを自覚し近医を受診、精査加療目的に当院を受診した。超音波検査では、左乳腺C区域を主座とした巨大腫瘤を認め、腋窩に癒合する腫大したリンパ節を認めた。針生検にて浸潤性乳管癌(ER強陽性、PgR陰性、HER2陰性、Ki-67低発現)が確認された。CT検査では、多発肺転移が認められた。左進行乳癌、cT4N2M1、stage IV、Luminal Aの診断に対しletrozole投与を行ったが、6ヵ月後に原発巣および腋窩リンパ節の増大を認めた。ここでエリブリン化学療法を開始し部分奏効が得られたが、11 cyclesで腋窩に新規リンパ節転移が出現した。原発巣と腋窩リンパ節の治療効果の乖離が認められたために再生検を施行したところ、主病巣、腋窩リンパ節ともにER強陽性、PgR陰性、HER2陽性、Ki-67低発現とHER2陽転化が認められた。(著者抄録)

  • 乳癌手術における超高齢患者に特異的な周術期合併症(Super-elderly patient-specific perioperative complications in breast cancer surgery)

    Ogawa Yoshinari, Ikeda Katsumi, Watanabe Chika, Kamei Yuri, Goto Wataru, Shiraishi Chika, Tokunaga Shinya, Tsuboguchi Yuko

    Surgery Today   49 ( 10 )   843 - 849   2019年10月( ISSN:0941-1291

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    超高齢者に対する乳癌手術に特異的な課題を同定するために、85歳以上の患者の症状、生活習慣、併存症、手術タイプ、死亡率を解析した。2013年1月~2018年9月に当施設で乳癌を外科的に治療した女性患者を後ろ向きに評価した。85歳以上のA群34例(平均88歳)と75~84歳のB群136例(平均78.9歳)のデータを比較した。A群では26.4%、B群では36.8%が独居であった。A群の精神疾患率は32.4%、心血管疾患率は41.2%で、それぞれB群の8.8%、16.2%よりも高かった。手術タイプ、入院期間、手術部位疾患が関わる合併症では両群間で顕著な違いはなかった。術後のA群のせん妄は29.4%で、B群の3.7%よりも高かった。両群とも術後30日死亡率は0であった。A群の76.5%、B群の45.6%がアジュバント療法を受けなかった。

  • 腎血管肉腫術後多発再発によりOncologic emergencyを繰り返した1例

    後藤 航, 井上 透, 櫻井 克宣, 西居 孝文, 日月 亜紀子, 久保 尚士, 玉森 豊, 前田 清

    日本腹部救急医学会雑誌   39 ( 6 )   1149 - 1151   2019年09月( ISSN:1340-2242

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    症例は60歳,男性。左腎腫瘍破裂に対して左腎摘出術を施行し,腎血管肉腫と診断された。その後,腹膜播種再発腫瘍の破裂による腹腔内出血を認め,緊急手術を施行した。手術所見では小腸に浸潤する破裂した巨大播種結節を認め,これを摘出した。術中,腹膜播種および多発肝転移も認めた。術後,肝転移巣の増大・破裂を繰り返し,貧血を認めたため,合計3回の肝動脈塞栓術を行い,出血コントロールし得たが,腫瘍が急速に増大し,再発術後第42病日に永眠された。腎血管肉腫はまれな疾患であるが,転移再発率が高く,予後は極めて不良である。そのため,Oncologic emergencyな状態では,最低限の侵襲となる治療手技により最大限の緩和を図ることが重要であると考えられた。(著者抄録)

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書籍等出版物

講演・口頭発表等

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科研費獲得実績

  • 脂質代謝コントロールにより変化する腫瘍免疫微小環境を標的とした新たな乳癌治療開発

    若手研究  2024年

  • 脂質代謝コントロールにより変化する腫瘍免疫微小環境を標的とした新たな乳癌治療開発

    若手研究  2022年04月

  • 腫瘍微小環境から捉えたエリブリンによる新たな乳癌治療戦略の検証

    若手研究  2019年04月