2024/04/09 更新

写真a

ハシモト ミツヤス
橋本 光靖
HASHIMOTO Mitsuyasu
担当
大学院理学研究科 数学専攻 教授
理学部 数学科
職名
教授
所属
理学研究院
プロフィール
大阪公立大学理学研究科教授。 専門は可換環論・不変式論。 環論的視点から同変層の取扱いの基礎付けを行う。 著書に "Auslander-Buchweitz approximations of equivariant modules" Cambridge University Press など
所属キャンパス
杉本キャンパス

担当・職階

  • 大学院理学研究科 数学専攻 

    教授  2022年04月 - 継続中

  • 理学部 数学科 

    教授  2022年04月 - 継続中

取得学位

  • 理学博士 ( 京都大学 )

  • 理学修士 ( 京都大学 )

研究分野

  • 自然科学一般 / 代数学

研究キーワード

  • 可換環論

  • 不変式論

  • 同変層

研究概要

  • 可換環論と不変式論を研究している。同変層の振る舞いを可換環論的な立場から論じ, 不変式論に応用している。

研究歴

  • アフィン空間の間の様々なエタール射の族を調べることによるヤコビアン予想の研究

    ヤコビアン予想、エタール射、アフィン空間、アフィン代数幾何学  個人研究

    2020年04月 - 2023年03月 

  • 標準加群と n 標準加群の研究

    n 標準加群  個人研究

    2017年04月 - 2020年03月 

  • 概主束の不変式論

    2014年04月 - 2017年03月 

  • 同変層を用いた不変式論

    同変層 

    2010年04月 - 2013年03月 

所属学協会

  • 日本数学会

      国内

委員歴(学外)

  • 代数学分科会運営委員   日本数学会  

    2018年04月 - 2023年12月 

  • Journal of the Mathematical Society of Japan 編集委員   日本数学会  

    2014年07月 - 2020年06月 

  • 科学研究費審査委員(第1段、数学、代数学)   日本学術振興会  

    2013年 - 2014年 

受賞歴

  • 日本数学会代数学賞

    2017年03月  

職務経歴(学外)

  • 岡山大学   大学院自然科学研究科   教授

    2013年10月 - 2019年03月

  • 名古屋大学   大学院多元数理科学研究科   准教授

    2007年04月 - 2013年09月

  • 名古屋大学   大学院多元数理科学研究科   助教授

    1997年10月 - 2007年03月

  • 名古屋大学   医療技術短期大学部   助教授

    1995年04月 - 1997年09月

  • 名古屋大学   理学部   助手

    1988年04月 - 1995年03月

学歴

  • 京都大学   理学研究科   数学専攻   博士課程   中退

    1987年04月

  • 京都大学   理学研究科   数学専攻   修士課程   卒業・修了

    1985年04月 - 1987年03月

  • 京都大学   理学部     卒業・修了

    1981年04月 - 1985年03月

論文

  • Indecomposability of graded modules over a graded ring 査読 国際共著

    Mitsuyasu Hashimoto and Yuntian Yang

    Duke University Press   2024年

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    担当区分:筆頭著者, 責任著者   掲載種別:研究論文(学術雑誌)   国際・国内誌:国際誌  

  • Generalized $F$-signatures of the rings of invariants of finite group schemes 査読

    Mitsuyasu Hashimoto and Fumiya Kobayashi

    Elsevier, Journal of Pure and Applied Algebra   228   2024年

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    担当区分:筆頭著者, 責任著者   掲載種別:研究論文(学術雑誌)   国際・国内誌:国際誌  

    DOI: https://doi.org/10.1016/j.jpaa.2024.107610

  • Equivariant class group. II. Enriched descent theorem 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Communications in Algebra   45   1509 - 1532   2017年

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    群スキームの作用に関する主バンドルについて, その準連接同変層の圏と商の準連接層の圏の同値を与える Grothendieck による定理について, より大きい群スキームが作用する状況を考えて一般化をした。応用として, 同変因子類群, 同変 Picard 群を商と比較する定理を証明した。
    また, 副産物として, スキームの射が qfpqc であるという概念を定義して基本性質を論じた。fpqc と同様に descent を引き起こすが, 平坦性を要求しない群スキームを扱うときにも用いることができ, 有用である。また, 位相空間に基数を用いたコンパクト性を導入し, 基数 κ に関して, κ-scheme の概念を定義して論じた。

  • Higher-dimensional absolute versions of symmetric, Frobenius, and quasi-Frobenius algebras 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Mathematical Journal of Okayama University   59   131 - 140   2017年( ISSN:0030-1566

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    Frobenius 代数, quasi-Frobenius 代数, 対称代数について, その絶対的かつ高次元のバージョンを定義し,
    その基本的性質を調べた。特に, これらの性質が left-right symmetric であることを証明した。また, Scheja と Storch による, 相対的な概念としての Frobenius, 対称と我々が定義した絶対的な概念との関係について調べた。例として, 有限群のねじれ群環を調べた。また, 非可換の状況で, 余次元2の閉集合を抜いてもある種の加群圏が保たれる, という形の定理を証明した。

  • F-rationality of the ring of modular invariants 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Journal of Algebra   484   207 - 223   2017年

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    橋本と Symonds の共同研究の成果の応用として, 三内によって定義された不変量である, dual F-signature が正の値を取る条件を加群の Frobenius 極限を調べることによって得た。応用として, 有限群の正標数の多項式環への擬鏡映を持たない作用で, その不変式環がF正則でない(これは群の位数が基礎体の標数で割れないことと同値である)が, F有理であるような例を初めて構成した。

  • Canonical and n-canonical modules of a Noetherian algebra 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Nagoya Mathematical Journal   226   165 - 203   2017年( ISSN:0027-7630

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    可換ネーターな中心上有限な(非可換)代数の上の加群について n 標準であるということを定義し, その基本的性質を調べた。応用として, Evans-Griffith による, 加群が n 番目のシジジであるための条件を与える定理を一般化した荒谷・飯間の定理をさらに一般化した。その過程で, 高橋による (n,C)-torsion-free の定義の修正を行い, 高橋の示した結果の一部を余分な仮定なしで定式化して示した。また, 非可換な状況での標準加群を論じ, 可換な状況での青山による標準加群が平坦降下するという定理や Schenzel による標準加群の Cohen-Macaulay 性から環の Cohen-Macaulay 性を導く定理などを非可換化した。

  • The asymptotic behavior of Frobenius direct images of rings of invariants 査読

    Mitsuyasu Hashimoto and Peter Symonds

    Advances in Mathematics   305   144 - 164   2017年

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    Hilbert-Kunz 重複度や F-signature といった, Frobenius 写像の漸近的振る舞いから来る数値的不変量を加群そのもので扱うため, ある種の Grothendieck 群に注目し, その群での加群の Frobenius 極限を定義した。上記数値的不変量は Frobenius 極限から計算される。これを有限群の多項式環への作用に応用し, 橋本と中嶋による一般化された F-signature に関する結果をモヂュラーな場合に一般化した。

  • Equivariant class group. I. Finite generation of the Picard and the class groups of an invariant subring 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Journal of Algebra   459   76 - 108   2016年( ISSN:0021-8693

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    群スキームの作用するスキームについて, 因子類群の同変版である同変因子類群を階数1の反射的同変層の同型類がテンソルの2回双対によってなす群として定義を与え, その基本的性質を調べた。特に, 作用による商の上の因子類群との関係を調べた。応用として, 緩やかな仮定の下に, 代数的商をとる操作によって, 因子類群が有限生成アーベル群である, という性質は商に伝わることを示した。

  • Classification of the linearly reductive finite subgroup schemes of SL_2 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Acta Mathematica Vietnamica   40   527 - 534   2015年( ISSN:0251-4184

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    複素数体上の SL_2 の有限部分群の分類は古典的で非常によく知られていて, Du Val 特異点の分類と完全に対応している。正標数における Du Val 特異点の類似は2次元 Gorenstein F正則特異点であるが, SL_2 の有限部分群について, 不変式環がF正則になる条件は群の位数が標数を割らないことである。この条件で分類すると, 小さい標数において, 不変式環として現れない特異点があることが分かる。そこで, 有限群を(線形簡約な)有限群スキームに拡張すると, 小さい標数でも完全に結果が一致するような分類が得られることが分かった。

  • Generalized F-signature of invariant subrings 査読

    Mitsuyasu Hashimoto and Yusuke Nakajima

    Journal of Algebra   443   142 - 152   2015年( ISSN:0021-8693

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    Huneke と Leuschke による F-signature は正標数のネーター環について Frobenius 写像の繰り返しに関する漸近的な振る舞いによって定義される不変量で, 正則性, F 正則性といった性質をより細かく見ていくことを可能にする量であるが, これを環の上の加群に一般化したものを定義し, 多項式環に有限群が順に作用した時の不変式環について, 環のフロベニウス押し出しに現れる加群の一般化された F-signature を求める公式を与えた。

  • F-finiteness of homomorphisms and its descent 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Osaka Mathematical Journal   52   205 - 213   2015年( ISSN:0030-6126

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    素数標数の可換環に関してフロベニウス写像の有限性によって定義されるF有限性の概念を準同型についての概念に一般化し, その基本的性質を証明した。主定理として, F有限性が降下するための十分条件を与えた。その応用として, 素数標数のネーター環の間の忠実平坦被約な準同型によって, 環のF有限性は降下することを証明した。系として, Seydi による正標数の局所環の優秀性に関する結果を一般化した。

  • Equivariant total ring of fractions and factoriality of rings generated by semiinvariants 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Communications in Algebra   43   1524 - 1562   2015年( ISSN:0092-7872

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    可換環 R 上のアフィン平坦群スキーム F と, F の作用する R 代数 S に対して, 同変全焼環 Q_F(S) を定義し, その基本的性質を調べた。その応用として, (半)不変式環がいつ UFD になるかについての Popov による結果を一般化して, 新しい判定法を提出した。群スキームを用いた議論をすることで, いくつかの代数閉体上の結果は一般の体上での結果に一般化されている。

  • G-prime and G-primary G-ideals on G-schemes 査読

    Mitsuyasu Hashimoto and Mitsuhiro Miyazaki

    Communications in Algebra   41   2254 - 2296   2013年( ISSN:0092-7872

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    群スキーム G が作用するスキーム上のイデアル層について, G 素, G 準素の概念を導入し, 可換環論での基本的な結果である最短準素イデアル分解の存在を最短G準素分解の存在定理に持ち上げるなど, 基本的な性質を調べた。また, 次数付き環上の環論的性質についての Matijevic-Roberts 型の定理について, これをトーラス作用の場合として特別な場合に持つ, 群スキームの作用に関する結果に拡張した。

  • Good filtrations and strong F-regularity of the ring of U_P-invariants, 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Journal of Algebra   370   198 - 220   2012年

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    k が正標数の代数閉体, G が k 上の簡約群, P が G のパラボリック部分群, U_P はそのユニポテント根基とする. V が有限次元 G 加群で, S = Sym V は G 加群として良いフィルター付けを持つと仮定する。このとき, U_P の作用による S の不変式環は, 強F正則な k 上有限生成な代数で Gorenstein UFD となることを証明した。

  • Good filtrations and F-purity of invariant subrings 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Journal of the Mathematical Society of Japan   63   815 - 818   2011年

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    k が正標数の代数閉体,G が k 上の簡約群, B がその Borel 部分群, U はそのユニポテント根基とする.
    V が有限次元 G 加群で, S = Sym V が G 加群として良いフィルター付けを持つのであれば不変式環 S^U はF純であることを証明した。この定理の祖型は U ではなく G による不変式環を扱った橋本による論文にあり, また, のちに橋本自身によって, この定理は結論がF純から強F正則に強められる。

  • The canonical module of a Cox ring 査読

    Mitsuyasu Hashimoto and Kazuhiko Kurano

    Kyoto Mathematical Journal   51   855 - 874   2011年( ISSN:2156-2261

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    体上の正規射影代数多様体上有限個の Weil 因子を与えると多重切断環が生じるが, その上の標準加群を記述した。とくに, 因子類群が有限生成 ZZ 自由加群となる場合に, Cox 環上の標準加群の次数付けについて, その記述を得た。証明には橋本によるねじれ逆像と同変双対化複体に関する研究の結果がトーラス作用について用いられた。

  • F-pure homomorphisms, strong F-regularity, and F-injectivity, 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Communications in Algebra   38   4569 - 4596   2010年

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    Matijevic と Paul Roberts によってはじめて示された次数付き環の Cohen-Macaulay 性が斉次な素イデアルによる局所化のみでチェックされるという定理はその後さまざまな環論的性質に一般化されているが, ここでは強F正則性, F純性, Cohen-Macaulay かつ F 入射的という性質について, 同じことを証明する。また, これらのF特異性に関して, その軌跡の開性を論じる。

  • Equivariant Matlis and the local duality 査読

    Mitsuyasu Hashimoto and Masahiro Ohtani

    Journal of Algebra   324   1447 - 1470   2010年( ISSN:0021-8693

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    同変局所コホモロジーの応用として, 群の作用する状況での局所スキームを定義し, 同変双対化複体, 同変標準加群を論じ, それらを用いて同変 Matlis 双対性, 同変局所双対性を論じ, 可換環論において基本的で重要な Grothendieck による局所双対性定理を群の作用のある状況に一般化した。この定理は不変式論への応用が見込まれる。

  • Acyclicity of complexes of flat modules 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Nagoya Mathematical Journal   192   111 - 118   2008年

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    平坦加群からなる複体が acyclic で 0 番目のホモロジーが平坦加群となる必要十分条件として, 基礎環の任意の素イデアルにおける剰余体をテンサーして acyclic になることがあることを示した。応用として非有界な平坦複体, 射影複体の特徴づけを得た。

  • Local cohomology on diagrams of schemes 査読

    Mitsuyasu Hashimoto and Masahiro Ohtani

    Michigan Mathematical Journal   57   383 - 425   2008年( ISSN:0026-2285

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    局所コホモロジーの概念をスキームの図式に対して拡張し、その基礎付けを論じた。応用として, 体上線形簡約な群スキームが作用する Cohen-Macaulay スキームの作用による幾何学的商は再び Cohen-Macaulay であることを証明した。数学の論文なので著者順は単なるアルファベット順であり, 参加形態は定めていない。

  • Base change of invariant subrings 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Nagoya Mathematical Journal   186   165 - 171   2007年( ISSN:0027-7630

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    代数群が可換環に作用するとき, 底変換と不変式環を取る操作は一般には可換ではない。本論文では, 不変式環の候補となる環が, 各体への底変換が実際に不変式環を与えるときに, 任意の環への底変換も不変式環を与えることを示した。

  • Another proof of global F-regularity of Schubert varieties 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Tohoku Mathematical Journal   58   323 - 328   2006年( ISSN:0040-8735

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    G/P 内の Schubert 多様体が大域的にF正則であるという, Lauritzen, Raben-Pedersen, Thomsen による結果に別証明を与えた。Bott-Samelson スキームを用いた彼らの手法とは異なり, Mehta-Srinivas による正規性の証明の延長上にある手法で, 次元による帰納法によって証明した。この定理は 表現論で基本的な Demazure の消滅定理を導く。

  • Another proof of theorems of De Concini and Procesi 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Journal of Mathematics of Kyoto University   45   701 - 710   2005年( ISSN:0023-608X

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    De Concini と Procesi による, 不変式論の基本定理の標数一般への拡張について, 代数幾何的議論による別証明を与えた。正規代数多様体から余次元2以上の閉集合を除いても構造層の大域切断のなす環は変わらないという簡単な事実と, 問題の群作用について, 作用を受ける空間, 商空間の双方から適切な余次元2以上の閉部分集合を除くと, 主バンドルが現れることを用いた。

  • A pure subalgebra of a finitely generated algebra is finitely generated 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Proceedings of the American Mathematical Society   133   2233 - 2235   2005年( ISSN:0002-9939

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    可換ネーター環 R 上有限生成可換代数 B の純な R 部分代数 A は R 上有限生成であることを証明した。このことから, 体 k 上有限生成代数 B に代数群 G が作用し,, B が G 加群として半単純であれば, 不変式環 B^G は B の直和因子部分環であるので k 上有限生成であることが分かる。これは G 自身の線形簡約性を仮定する Hilbert の定理の精密化である。

  • `Geometric quotients are algebraic schemes'' based on Fogarty's idea 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Journal of Mathematics of Kyoto University   43   807 - 814   2003年

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    S スキームの射 φ: X -> Y が与えられ, X が S 上有限型のときに, いつ Y も有限型か, という問題に関して, S がエクセレントで, Y が被約で, φが普遍的に開のときにそうなることを示し, その応用として類似のいくつかの定理を示した。特に, G がネータースキーム S 上の平坦かつ有限型な群スキームで, X が universal strict orbit space ならば Y も有限型になることを証明した。

  • Good filtrations of symmetric algebras and strong $F$-regularity of invariant subrings 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Mathematische Zeitschrift   236   605 - 623   2001年( ISSN:0025-5874

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    正標数の代数閉体 k 上の簡約群 G と G の有限次元表現 V に対して, S = Sym V が G 加群として良いフィルター付けを持つならば, 不変式環 S^G は強F正則であることを示し, 多くの例を提示した。強F正則環は Cohen-Macaulay であるが, 線形簡約とも有限群とも限らない簡約群の不変式環について, Cohen-Macaulay 性を保証する形の定理は初めてのものである。

  • Some remarks on index and generalized Loewy length of Gorenstein local ring 査読

    Mitsuyasu Hashimoto and Akira Shida

    Journal of Algebra   187 ( 1 )   150 - 162   1997年( ISSN:0021-8693

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:共著  

    Gorenstein 局所環の index と呼ばれる, デルタ不変量を使って定義される不変量について, いくつかの性質を示した。特に, Gorenstein 局所環の間の平坦局所射が与えられたときに, index がどのように振舞うかを考察し, それまでに志田氏によって与えられていた不等式とはある意味逆向きの不等式を得た。

  • Second syzygy of determinantal ideals generated by minors of generic symmetric matrices 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Journal of Pure and Applied Algebra   115 ( 1 )   27 - 47   1997年( ISSN:0022-4049

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    Generic な対称行列の小行列式で生成されたイデアルについて, その第3ベッチ数が標数による場合があることを表現論的に示した。J. Andersen によって, 第5ベッチ数が標数による場合があることは知られていた。また, この論文では, 第1ベッチ数は常に標数にはよらない, という藏野の定理の簡単な証明も与える。

  • Relations on Pfaffians: number of generators 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Journal of Mathematics of Kyoto University   35   495 - 533   1995年( ISSN:0023-608X

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    パフィアンイデアルの第一シジジの生成元の個数(第一ベッチ数)が標数2で増加する現象は藏野によってはじめて発見されたが, これをより詳しく調べ, 第一ベッチ数を決定した。標数2以外では第一シジジの生成元は線形な関係式のみによって生成されることが藏野によって証明されていたが, 標数2では飛び飛びの次数に様々な生成元が現れることが分かった。

  • Resolutions of determinantal ideals: n-minors of (n+2)-square matrices 査読

    Mitsuyasu Hashimoto and Kazuhiko Kurano

    Advances in Mathematics   94   1 - 66   1992年( ISSN:0001-8708

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:共著  

    標数によらない一般線形群の表現を用いて, n+2 次正方行列の n 次の小行列式によって生成された行列式イデアルのベッチ数が標数によらないことを示し, 従ってこのイデアルは有理整数環 ZZ 上定義される極小自由分解を持つことを証明した。

  • Quantum multilinear algebra 査読

    Mitsuyasu Hashimoto and Takahiro Hayashi

    Tohoku Mathematical Journal   44   471 - 521   1992年( ISSN:0040-8735

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:共著  

    多重線形代数のq真似を用いて, 任意の可換環上, 量子一般線形群の Weyl 加群, 双対 Weyl 加群の q 真似を Taft-Towber, Dipper-James らとほぼ同時に独立に構成した。また, 標準基底定理を任意の可換環上で証明するなど, 基本性質をいくつか証明した。参加形態について, 数学においては著者順は単にアルファベット順とすることが普通でそれに従ったものであるから何の取り決めもしていない。

  • Divisor class groups of affine semigroup rings associated with distributive lattices 査読

    Takayuki Hibi, Atsushi Noma, and Mitsuyasu Hashimoto

    Journal of Algebra   149   352 - 357   1992年( ISSN:0021-8693

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:共著  

    分配束に付随して定義されるアフィン半群環(日比環)の因子類群をその分配束を(バーコフの対応によって)定める半順序集合の言葉で記述した。トーリック多様体の因子類群は有限生成であり, その記述も知られているが, 日比環が正規アフィン半群環であり, 従ってその素スペクトラムがトーリック多様体になることを使った。

  • Resolutions of determinantal ideals: t-minors of (t+2)× n matrices, 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Journal of Algebra   142   456 - 491   1991年( ISSN:0021-8693

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    (t+2) × n 行列の t 次の小行列式で生成された行列式イデアルのベッチ数は基礎体の標数に依存せず, 従ってこのイデアルの極小自由分解は有理整数環 ZZ 上構成されることを証明した。これによって, ZZ 上極小自由分解が構成可能な行列式イデアルのサイズが完全に決定された。すなわち, m×n 行列の t 次の小行列で生成された行列式イデアルについて, ZZ 上定義された極小自由分解が存在するための必要十分条件は, t=1 または, t ≧ min(m,n)-2 であることが示された。

  • Algebra structures of Koszul complexes defined by Yang-Baxter operators 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Journal of Pure and Applied Algebra   71   157 - 173   1991年( ISSN:0022-4049

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    必ずしも同型ではないようなものも含む Yang-Baxter 作用素から定義される対称多元環の類似について論じた。特に, そのような対称多元環の類似上の加群と見た基礎環の自由分解として, Koszul 複体の類似がとれるための条件を与えた。例として, Stanley-Reisner 環や今日でいう日比環等の組合せ論から生じる多元環, グラスマン多様体の斉次座標環などの可換環論からの例, Yang-Baxter 方程式の神保の解から生じる例などがあることを示している。

  • Determinantal ideals without minimal free resolutions 査読

    Mitsuyasu Hashimoto

    Nagoya Mathematical Journal   118   203 - 216   1990年( ISSN:0027-7630

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    掲載種別:研究論文(学術雑誌)   共著区分:単著  

    行列式イデアルでそのベッチ数が基礎体の標数による為に, 有理整数環 ZZ 上定義された極小自由分解が存在しない場合があることをはじめて示した。より詳しく, m×n行列の t 次の小行列式で生成されたイデアルについて, t が 2 以上で min(m,n)-3 以下であれば, 存在しないことを示した。このような極小自由分解は多くの可換環論研究者によって構成が試みられ、いくつかの特別な場合には実際に構成されていたので、それが一般には不可能であることを示した点で意義があった。

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書籍等出版物

  • Foundations of Grothendieck duality for diagrams of schemes

    Joseph Lipman and Mitsuyasu Hashimoto( 担当: 分担執筆 ,  範囲: Equivariant twisted inverses)

    Springer  2009年  ( ISBN:9783540854197

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    総ページ数:478   担当ページ:261 - 478   著書種別:学術書  

    群の作用するスキームの上の同変な(すなわち, 群作用を尊重した)Grothendieck 双対性を定式化し, 証明した。そのために群の作用のついたねじれ逆像擬関手を定義し, 基本的性質を調べた。定義にあたっては, 群の作用のあるスキームの上の同変層の圏やその導来圏を扱うだけでは不十分で, スキームの図式の上の層の圏やその導来圏を調べる必要があり, 非常に基礎的なことから, 必要なことを論じた。内容はすべてオリジナルである。

    CiNii Books

  • Auslander-Buchweitz Approximations of Equivariant Modules

    Mitsuyasu Hashimoto( 担当: 単著)

    Cambridge University Press  2000年  ( ISBN:0521796962

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    可換環の上に平坦な余代数の上の余加群のなすアーベル圏と, 関連する様々な圏にまつわるホモロジー代数的側面について論じ, その応用として, Auslander-Buchweitz によってはじめられ, Ringel によって進められた Δ-good module による近似と Donkin などによる傾加群の理論を体上から可換環上の理論へと押し上げた。その応用として, 行列式イデアルの有限自由分解として, 傾加群と基礎環のテンサーで得られる同変加群からなるもので長さが射影次元と一致するものの存在を示して, Buchsbaum と Rim による構成を一般化した。

講演・口頭発表等

  • Commutative Algebra Day in Osaka 2024 国内会議

    Commutative Algebra Day in Osaka 2024  2024年03月 

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    会議種別:公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等  

  • 有限群スキームの作用による不変式環の渡辺型定理とa不変量 国内会議

    橋本光靖

    OAMI-CAIT seminar II  2023年11月  橋本光靖

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    会議種別:シンポジウム・ワークショップ パネル(公募)  

    開催地:大阪公立大学  

  • FFRT property of the ring of invariants under the action of a finite group 国際共著 国内会議

    2023年07月 

  • Frobenius Maps of the Rings of Invariants 招待 国際共著 国際会議

    Mitsuyasu Hashimoto

    2023年05月  Ngo Viet Trung, Maria Evelina Rossi, Jugal Kishore Verma, Lothar Goettsche

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    会議種別:口頭発表(基調)  

    開催地:International Centre for Theoretical Physics, Trieste  

  • Asymptotic behaviors of the Frobenius pushforwards of the ring of invariants 招待 国際会議

    Mitsuyasu Hashimoto

    Virtual Commutative Algebra Seminar  2022年12月  Indian Institute of Technology

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    会議種別:公開講演,セミナー,チュートリアル,講習,講義等  

    開催地:on line  

  • 可換環論と不変式論 招待 国内会議

    橋本光靖

    日本数学会代数学分科会  2017年03月  日本数学会

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    会議種別:口頭発表(招待・特別)  

    開催地:首都大学東京  

    日本数学会代数学賞の受賞講演。橋本のこれまでの代数学分野における貢献について, 同変層とその導来圏を調べることによる不変式論への貢献を中心としつつ, 主なものを紹介した。特に, 行列式イデアルとその類似物の極小自由分解に関する研究, 不変式環の環論的性質に関する研究, 有限性の降下に関する研究, 同変加群と同変層に関する研究, 同変因子類群と概主束に関する研究, 不変式環の上のフロベニウス写像とその漸近的挙動の研究とその不変式論への応用などについて講演した。

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科研費

  • アフィン空間の間の様々なエタール射の族を調べることによるヤコビアン予想の研究

    基盤研究(C)  2020年04月

  • 標準加群と n 標準加群の研究

    基盤研究(C)  2017年04月

  • 概主束の不変式論

    基盤研究(C)  2014年04月

  • 同変層を用いた不変式論

    基盤研究(C)  2010年04月

  • 閉包操作と代数群の作用

    基盤研究(C)  2006年04月

研究員受入実績

  • 2023年度  研究員数:1名

担当教育概要

  • 学部教育(一般教育および専門教育の代数学)、
    大学院教育(代数学)

担当授業科目

  • 数理構造論ゼミナール

    2023年度   集中講義   大学院

  • 後期海外特別研究2

    2023年度   集中講義   大学院

  • 後期特別研究

    2023年度   集中講義   大学院

  • 線形代数2A

    2023年度   週間授業   大学院

  • 基礎数学B

    2023年度   週間授業   大学院

  • 数学特別研究4B

    2023年度   集中講義   大学院

  • 数学特別研究3B

    2023年度   集中講義   大学院

  • 数学特別研究2B

    2023年度   集中講義   大学院

  • 数学特別研究1B

    2023年度   集中講義   大学院

  • 数理構造論演習1

    2023年度   集中講義   大学院

  • 代数学講義 I

    2021年度     大学

  • 線形代数2

    2021年度     大学

  • 線形代数1

    2021年度     大学

  • 数理科学A

    2020年度     大学院

  • 線形代数2

    2020年度     大学

  • 代数学 III 演習

    2020年度     大学

  • 代数学 III

    2020年度     大学

  • 代数学 III 演習

    2019年度     大学

  • 代数学 III

    2019年度     大学

  • 数学基礎B

    2019年度     大学

  • 線形代数2

    2019年度     大学

  • 線形代数1

    2019年度     大学

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学外での担当授業科目

  • 数学特別講義

    機関名:岡山大学

  • 代数学a, b

    機関名:岡山大学

  • 自然科学入門1, 2(数学)

    機関名:岡山大学

  • 数理科学特別講義 E

    機関名:岡山大学

  • イノベーション概論

    機関名:岡山大学

  • 不変式論

    機関名:岡山大学

  • 可換環論

    機関名:岡山大学

  • 代数学演習

    機関名:岡山大学

  • 線形代数1, 2

    機関名:岡山大学

  • 線形代数学 I a, b, II a, b

    機関名:岡山大学

  • 代数学特論 I

    機関名:岡山大学

  • 数理科学の世界 C

    機関名:岡山大学

  • 代数学基礎 B a, b

    機関名:岡山大学

  • 現代数学要論 III a, b

    機関名:岡山大学

  • 代数学特論 II

    機関名:岡山大学

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論文・研究指導集計

  • 2023年度

    卒業論文指導数:1名  卒業論文審査数:0件

    修士論文審査数(主査):2件  修士論文審査数(副査):3件

    博士論文審査数(主査):0件  博士論文審査数(副査):0件

社会貢献活動

  • 模擬授業・体験授業

    役割:講師

    (株)TAP  模擬授業・体験授業  2023年03月

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    SDGs:

    種別:出前授業

    参加者数:5(人)

  • 大阪市立高校研究室見学会

    役割:出演, 助言・指導

    理学部  大阪市立高校研究室見学会  オンライン  2021年11月

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    対象: 高校生, 教育関係者

    種別:施設一般公開

    参加者数:42(人)

    指導学生と共に5~10分程度出演し、ゼミとはなにか、どんな勉強をしているのかを高校生にもわかるように説明した

  • 生野高等学校 (SSH)

    役割:講師, 助言・指導

    大阪府立生野高等学校  オンライン  2021年11月

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    対象: 高校生, 教育関係者

    種別:研究指導

    参加者数:11(人)

    70分授業の中で数学の研究についての講演と大学の数学についての講演を行い、さらに「探求II」の高校生による発表を聞いてコメントした。

  • 連数協第16回シンポジウム

    役割:運営参加・支援

    大阪市立大学連携数学協議会  連数協第16回シンポジウム  オンライン  2021年11月

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    対象: 教育関係者, 研究者

    種別:セミナー・ワークショップ

    参加者数:52(人)

    集会のHP作成と Zoom 配信のオペレーターと司会者・座長撮影のカメラ係を兼ねて行った。

  • 関西科学塾

    役割:講師

    オンライン  2021年10月

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    対象: 中学生

    種別:その他

    参加者数:20(人)

    三山崩しの名で知られる数理ゲームについて、実習を行いながら、必勝法を解説した。

  • 文部科学省 サイエンス・インカレ

    文部科学省  筑波大学  2017年03月

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    対象: 大学生

    種別:その他

    審査員として発表を評価した。

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外国人受入実績

  • 2023年度

    研究者受入数 :3名

    留学生受入数 :1名

  • 2022年度

    研究者受入数 :1名

    留学生受入数 :0名

  • 2019年度

    研究者受入数 :1名

  • 2018年度

    留学生受入数 :1名

  • 2015年度

    研究者受入数 :1名